2022年9月、フジテレビ『2億4千万のものまねメドレーGP』に突如として現れたレッツゴーよしまさ(本名:立川義将)。
彼が披露した「素の志村けん」は、まるで志村けんさんが目の前に現れたかのような極上のものまねで、スタジオの芸能人はもちろん、日本中が笑いながら感動に包まれました。
しかし、この衝撃的なデビューの背景には、深い愛情と独特な哲学に基づいた長年の歩みがあったのです。
今回は、レッツゴーよしまさの志村けんものまねが誕生した秘話と、彼独自の哲学について迫ります。
志村けんものまね誕生の感動秘話
レッツゴーよしまさの志村けんものまねには、多くの人が知らない感動的な誕生秘話があります。
実は彼は、志村けんさんの生前からの大ファンでありながら、志村さんのものまねを本格的に始めたのは、志村さんが亡くなられた後だったのです。
「亡くなられて、あまりにもショックで、朝起きて、突然(ものまねを)やりたくなったんですよ。で、ちょっとやってみようと思って、吹き込んだんですよ、声を。そしたら’できた’って。」
– レッツゴーよしまさ談
2020年3月、志村けんさんが新型コロナウイルスで急逝した朝、よしまささんは言いようのない喪失感に包まれました。
その時、彼の中で何かが突然動き出したのです。
今まで別々のレールを走っていた「ものまね愛」と「ドリフ・志村愛」が、この瞬間に初めて一つになったのでした。
この感動的な誕生秘話は、よしまささんの志村けんへの深い愛情と尊敬の念を表しています。
単なる技術的な模倣ではなく、心からの思いが込められているからこそ、多くの人の心を打つ「素の志村けん」が生まれたのでしょう。

- 引用:COCONUTS
レッツゴーよしまさの幼少期からの志村愛
よしまささんの志村愛は、実は幼少期から始まっていました。
父親の影響でザ・ドリフターズの番組に夢中になった小学生時代、彼は志村さんが出演する全ての映像を収集していたのです。
驚くべきことに、志村さんの保険会社のCMを録画するためだけに、ものまね番組まで録画していたという徹底ぶり。
「志村さんがいなかったら、ものまねにも出会ってなかったかもしれない」と振り返るよしまささん。
この言葉からも分かる通り、志村けんさんは彼の人生の全ての起点となっているのです。
よしまささんがものまねに出会ったのは中学時代。
偶然観たなかじままりさんの伊藤咲子「ひまわり娘」のものまねが人生を変える瞬間となりました。
年代的に伊藤咲子さんを知らなかったにも関わらず、デフォルメされたものまねに大笑いした体験が、彼のものまね人生の扉を開いたのです。
学習院中等科・高等科時代のよしまささんは、同級生には理解されない昭和歌謡ものまねに没頭していました。
中学3年の文化祭では、教室一個を使った30分のワンマンショーを3回公演。
城みちる、あいざき進也、野口五郎、小柳ルミ子といった昭和のスターたちのものまねに、気づけば保護者の方々が夢中になっていたというエピソードがあります。
「同級生にウケようなんて少しも思ってなかった」と語るよしまささん。
この時代から、彼の「やりたいものをやる」という信念は一貫していたのです。
- 引用:X
ものまね芸人としての独自の哲学
よしまささんのものまねに対するスタンスは、他の芸人とは一線を画しています。
彼の哲学の核心は、「ものまねがしたいという欲に突き動かされているだけ」という、純粋すぎる動機にあります。
「僕のスタイルは『とりあえずやってみる』なんです。やり続けると、意外とそれっぽくなるんですよ。なんでも『できるか、できないか』は置いといて、やってみる。」
よしまささんがものまねしたくなるきっかけは、常に「違和感」から始まります。
学生時代には全ての先生のものまねをコンプリートし、足音や細かな動作まで再現していました。
「人の『変だな』というところを敏感に感じ取ってしまう」と自己分析する彼の観察眼は、まさに天性のものまね才能と言えるでしょう。
現在もアミューズメント系企業で会社員として働きながら芸人活動を続けるよしまささん。
この二刀流スタイルが、彼独特のものまね哲学を支えています。
「ギャラなくてもいいです」「交通費だけ実費で」という姿勢で営業に出続けていたのは、経済的な心配がないからこそ可能だったのです。
「だから挫折とか苦労のエピソードはないんですよね。ただただ楽しくものまねさせてもらってました。」
この純粋な姿勢が、よしまささんの魅力の源泉となっています。
2023年のテレビ東京「ものまねのプロ216人がガチで選んだ いま本当にスゴい!ものまねランキング」では61票を集めて1位を獲得。
プロが認める実力と、一般視聴者の心を掴む表現力を兼ね備えた、令和を代表するものまね芸人として確固たる地位を築いています。

- 引用:NEWSポストセブン
まとめ
レッツゴーよしまさの志村けんものまねは、単なる技術的な模倣を超えた、愛と哲学に裏打ちされた芸術作品です。
志村さんへの純粋な愛情、ものまねへの飽くなき探求心、そして「やりたいものをやる」という一貫した信念が、多くの人の心を打つ「素の志村けん」を生み出しました。
2025年も「昭和百周年記念」と銘打った新たな挑戦を続ける彼の姿勢は、令和の時代にものまね芸の新境地を切り開いています。
技術と愛情が完璧に融合した時、それは単なるものまねを超えて、観る人の魂を震わせる「芸術」となる――よしまささんは、そのことを身をもって証明し続けているのです。
これからも、レッツゴーよしまさの純粋な愛から生まれる奇跡の芸に、注目が集まり続けることでしょう。
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